「あなた、名前は?」
エロい猫が問う。
「あんなぁ〜、名前がわからへんかったからなぁ〜、河童の三瓶に付けてもらったんやけど
なぁ〜、阿太楼や。アホの太楼で阿太楼っていうねん。お姉ちゃんの名前は?」
「うーん、私は、山猫の神を祖先に持つ、家猫の出、坂ノ上次郎次郎だよ。
ジロージローって呼んでいいよ。みんなそう呼んでるから。それに・・・」
(そ、そ、そ、そんなアホなぁ〜・・・、男やったんかぁ・・・、っていう事は
「大人のパイオツでパフパフや!!」って思うとったら、おっさんの胸毛でジョリジョリ
しとったと言うことかぁ・・、
こん畜生ぉ・・・。でも、わからんでぇ・・・、
ジロージローって言う女もおるんかも知れへんしなぁ・・・、
世の中不思議がいっぱいやからなぁ・・・。こりゃ調査が必要やでぇ・・・、
調べるんやぁ・・・、徹底的にやったるでぇ・・・。)
「ちょっと確認なんやけどな、男なん、女なん?」
「私はね、男とも女とも違うのよ。なんて言うのかなぁ、こう、もっと、
スピリチュアルな感じなんだけど、う〜ん・・・、去勢ってわかる?」
(うぬん。、聞いた事あるでぇー、昔、クイズダービーの司会やってた奴やろぉ・・・。
それちゃうかぁぁぁ・・・、たしか、巨泉やったよなぁ・・・。
うむ・・・うむ・・・うむっ!、ほれほれほれほれっ、思い出したで〜っ!!!
オスが悪させぇへん様に、た〇金潰すヤツやないかいっ!!!!ガビーンっ!!
あかんわぁ、初めてのイチャイチャがこんな形になる事は、
これからの人格形成に、支障をきたらしかねへん!否定はせぇへんけど、
肯定するにはまだまだ早いというか、なんと言うか・・・。)
「ご、ごめんなぁー、初めてやから戸惑ってんねん!わ、わ、わてなぁ、
か、か、家族に会いたいだけやねんっってぇええ!!!」
とりあえずの胸毛ジョリジョリを、社交辞令と割り切って、
(よ〜嗅いだらエゲツナイ匂いしよるなぁ〜)って事も、
持ち合わせている少ない愛情をやりくりして、なんとかやり過ごそうとしていた。
なにかしらピンっときた、もはや阿太楼にとっての過去の思い出としての”エロかった猫”は、
阿太郎が不憫に思えて、シャーナシで頭をナデナデしていた。
一方、阿太楼の方はと言うと、
「うわぁ〜んっ!!おかぁちゃぁ〜〜〜〜んっ!!!」
って泣きじゃくる演技で、子供と言う立場を利用して、自己防衛をまっとうするしか無いと、
揺るぎない子供っぷりでやり過ごそうとしていた・・・。
これを、認めたくはないが”失恋”と言いたい。